「Emanonを検討しているけど、PremiumとBusiness、どっちがいいのか?」
Emanon Premium(エマノン プレミアム)とEmanon Business(エマノン ビジネス)は、どちらも、株式会社イノ・コードが提供するビジネスサイト向けWordPressテーマです。しかし、設計思想が根本的に違います。
テンプレート型のフロントページ、簡単な情報入力で完結する設計、顧客獲得に特化したCTA機能、WooCommerce対応など、必要十分な機能を備えている。Webサイト制作の知識が浅い初心者や、デザインに時間をかけずに素早くビジネスサイトを立ち上げたい小規模事業者に最適。
ブロックエディタによるゼロからのレイアウト構築、6種類のカスタム投稿タイプ、多言語対応、CTA機能の一括設定など、高度な機能群を標準搭載している。Webサイトをマーケティングファネルの中核と位置付ける中堅企業や、多岐にわたるコンテンツ(資料請求、セミナー、事例、求人情報など)を体系的に管理・発信したい事業者に最適。
Emanon Businessはトップページの構造が固定化されたテンプレート型のテーマです。簡単・手軽にビジネスサイトを作れますが、自由度は低いです。一方、Emanon Premiumはブロックエディタを駆使して、ゼロからレイアウトを組み上げます。初期学習コストは高いですが、自由度と機能性が圧倒的です。
ここからは、両テーマの比較について、さらに詳しく見ていきます。
フロントページの自由度の違い
Emanon BusinessとEmanon Premiumの最も大きな違いは、フロントページ(トップページ)の自由度です。
Emanon Businessは、指定されたセクションごとに画像やテキストを入力するだけで、デモサイトのような完成度の高いビジネスサイトを簡単に構築できます。デザインの自由度と柔軟性は低いですが、指定された場所にパズルのようにコンテンツを当てはめていくだけで良い手軽さは魅力です。
公式サイトには「セクションは並び替えはできません」 とありますが、「セクション並び替え設定」 から並べ替えはできるので、最低限の自由度は担保されています。

実際にどんな感じで操作するのか、以下の動画を参考にしてください。
一方、Emanon Premiumは、テーマに同封されているブロックエディタ拡張プラグイン「Emanon Premium Blocks」を活用し、ゼロからレイアウトを組み上げることを前提とたテーマです。
拡張プラグインをインストールして有効化すると、40種類以上のオリジナルブロックが使用可能になり、これらのブロックを駆使してフロントページを自由に構築できます。Emanon Businessの場合、同様のプラグインは3,680円で別途購入する必要があります。

実際、どのように組んでいくのか、以下の動画を参考にしてください。
CTA(Call to Action)機能の違い
Emanon Businessには、ページ用CTA、フッターCTA、PopUpCTA、FloatingCTAの4種類が用意されています。

リード獲得に必要な最低限の種類は用意されていますが、無制限に作れるわけではなく、それぞれのCTAタイプごとに一個しかCTAを作れません。小規模な事業者ならそれで十分かもしれませんが、事業規模によっては、運用に耐えられない可能性があります。
対して、Emanon Premiumでは、CTAを無制限に作成できます。デザインの自由度も高いです。追従型CTAの場合、表示タイミングも細かく設定できます。

特定のCTAを一括で表示設定する機能も搭載されています。

LP(ランディングページ)作成機能の違い
Emanon BusinessのLP(ランディングページ)作成機能は、セールス用とリード獲得用の2種類のテンプレートが用意されています。セールス用は、フロントページ同様、用意されたパーツにコンテンツを当てはめていくスタイルです。

リード獲得用は、2カラムで右側にフォームを表示できる、ビジネスサイトでよくあるレイアウトです。これは固定ページの「ランディングページ(リード)設定」 から設定します。

作成できるLPの上限は、セールス用は一個のみです。リード獲得用は制限はありません。
Emanon Premiumの場合、テンプレート的な、あらかじめ定義されたLP作成機能はありません。基本的には、固定ページで自由に組んでください、という形です。カスタム投稿タイプとして用意されているセールスや資料請求が、それぞれセールス、リード獲得用のLP作成機能と言えるかもしれませんが。
カスタム投稿機能の違い
Emanon Businessは、カスタム投稿を一つだけ設定できます。

Emanon Premiumは、ニュース、セミナー、資料請求、セールス、商品紹介、求人情報の6種類のカスタム投稿が用意されています。

カスタム投稿はWebサイト運営で必須というわけではありません。コンテンツの数がそこまで多くなければ、固定ページで作成・管理する形でも何ら問題はないでしょう。通常のブログ記事とは別に、多様なコンテンツを体系的に管理しなければいけない事情がある場合は、Emanon Premiumの多様なカスタム投稿タイプが役立つかもしれません
SEO機能の違い
両テーマとも、内部SEOとサイトパフォーマンスに力を入れている点は共通です。構造化データに対応しており、専用の設定パネルやブロックを配置するだけでJSON-LD形式のデータをHTMLに出力できます 。また、CSSの統合・圧縮やプリフェッチといった、サイト表示速度を向上させる機能も標準搭載されています 。

Emanon Premiumは、カスタム投稿(セミナーや求人情報)が個別に構造化データに対応しているなど、より高度で専門的なSEO機能を提供しています。
まとめ
| Emanon Business | Emanon Premium | |
|---|---|---|
| 販売サイト | こちら | こちら |
| 販売価格(税込) | 12,800円 | 27,800円 |
| 親・子テーマ | Emanon Proの子テーマ | 独立した親テーマ |
| ブロック拡張機能 | 別売プラグインが必要 | 同梱プラグインで利用可能 |
| フロントページ | 固定テンプレート型(セクションの並び替え不可) | ブロックエディタによる自由な構築 |
| LP作成 | 1種類のみ(セクションの並び替え不可) | 固定ページやカスタム投稿で無制限に作成可能、自由な構築 |
| CTA機能 | 3~4種類。個別設定が主 | 複数パターン、一括・個別設定が可能 |
| カスタム投稿 | 1種類のみ | ニュース、セミナー等6種類を標準搭載 |
| 多言語対応 | 機能なし | hreflangタグ対応(最大6言語) |
| 推奨ユーザー | Webの初心者、迅速なサイト立ち上げを求める企業 | Web制作者、高度なカスタマイズを求める企業 |
Emanon Businessは、テンプレート型のWordPressテーマです。自由度と柔軟性は制限されていますが、その分、デザインやレイアウトに頭を使う必要がありません。テキストや画像をパズルのように当てはめていくだけです。操作が直感的で、学習曲線は比較的緩やかです。Webの専門知識がなくても、基本的な情報を入力するだけでビジネスサイトを簡単に作成できるでしょう。
Emanon Premiumは、自由度の高さと柔軟性が特徴です。ブロックエディタのノーコード編集により、HTMLやCSSをほとんどいじることなく、本格的なビジネスサイトを構築できます。無制限に作成できるCTAや6種類のカスタム投稿タイプなど、高度なビジネス要件に対応可能です。ただ、設定項目が多く、WordPressの操作に慣れていないと、設定に相当な時間がかかります。「初期設定と構築で挫折した……」 という声も多いです。
両テーマには互換性がなく、Emanon BusinessからEmanon Premiumへのテーマ乗り換え(あるいはその逆)は、サイトを丸ごと作り直すのに近い労力が必要となります。使うテーマは慎重に決めたいところです。
Webサイト制作の知識が浅い初心者や、デザインに時間をかけずに素早くビジネスサイトを立ち上げたい小規模事業者であればEmanon Businessが向いているかもしれません。定型的な企業情報の発信が主で、複雑なコンテンツ構造を必要としないなら、制約が多いテンプレート的なテーマでも十分です。むしろ、その制約が余計な迷いを取り去ってくれるという利点もあります。
一方、Webサイトをマーケティングファネルの中核と位置付ける中堅企業や、多岐にわたるコンテンツ(資料請求、セミナー、事例、求人情報など)を体系的に管理・発信したい事業者であればEmanon Premiumが適しているでしょう。
