【企業サイト向け】失敗しないWordPressテーマの選び方とおすすめテーマ

本記事では、企業サイト向けの、失敗しないWordPressテーマの選び方を解説します。

企業サイトのWordPressテーマ選定は、簡単なようで意外と難しいものです。個人サイトなら好みや感覚で決めても大した問題は起こりませんが、企業サイトは話が別。見た目の印象や価格だけで選んでしまうと、「上が勝手に選んできたこのテーマ、使いにくすぎて無理……」 「いろいろ変更要望とか他部署から来るけど、このテーマじゃ対応できない……」 といった、運用面での問題が頻発します。

一度選んでしまったテーマを後から変えることは企業では難しいです。面倒で時間のかかる調整や決裁、制作会社への再依頼など、とにかくコストがかかるからです。だからこそ、テーマ選びで失敗は許されません。

WordPressテーマ選定で重要なのは、Webサイトが何のためにあり、どう運用されるのかという本質的な問いです。本記事が、貴社のビジネスに最適なテーマ選びのヒントになれば幸いです。

WordPressテーマ選定で失敗するのは、「Webサイトが何のためにあり、どう運用されるのか」 という視点が欠落していることが主な原因です。

よくある間違いとしては、以下のようなものがあります。

• 「見た目が綺麗だ」 「プロっぽいデザインだ」 といった側（見た目）だけで選ぶ
• 「他も使っているから」 「有名だから」 といった知名度だけで選ぶ
• 「SEOに強い」 という根拠のない主張を真に受けて選ぶ

なぜこれらの選び方がダメなのか？ それは、運用フェーズの視点が皆無だからです。

Webサイトは作って終わりではありません。継続的に運用してこそ、真の価値が生まれます。しかし表面的なデザインや機能でWordPressテーマを選んでしまうと、以下のような弊害が起こります。

• 高度なカスタマイズ性を持つ多機能テーマを導入したものの、専門的な知識を持つ担当者がいないため、「せっかく高機能なのに使いこなせない」 という状況に……
• デザインやレイアウトが固定化されたテーマを選んだものの、他部署から「このページはこうしたい」 「こういう機能を追加したい」 といった要望がバンバン飛んできて、しかしその実現のために必要な柔軟性や機能性を備えていないため、対応ができず、社内の不満が高まる……

高機能・多機能を謳うWordPressテーマの多くは、ある程度のWordPress、Webの知識があるユーザーを前提に作られています。それらの知見を持つ人材がいない企業が導入しても、複雑な管理画面や設定項目に直面し、使いこなせない事態に陥ります。

逆に、デザインやレイアウトが固定されたテーマは、美しいテンプレートを簡単に手に入れられる一方で、その「型」 から外れた柔軟なカスタマイズが困難です。Webサイトが単一部署のものではなく、営業、広報、人事など他部署からの要望が頻繁に寄せられる企業では、この型の硬直性が大きな問題になります。マーケターは要望に応えたいにもかかわらず、テーマの制約から実現できず、社内の不満やモチベーション低下につながってしまいます。

このような失敗例から分かる通り、運用フェーズの視点が欠けたテーマ選定など百害あって一利なしなのです。

だからこそ、「誰が、何のために、どのように運用していくか」 を事前に社内で徹底的に固めておく必要があります。

• 誰がサイトを運用するのか？（担当者のスキルレベルは？）
• 運用にどれだけの時間やコストをかけられるのか？
• どれくらいの頻度で、どんな内容を更新するのか？
• サイトを通じて何を達成したいのか？

サイトの目的や、運用担当者のスキル、組織の体制を考慮せずにテーマを選んだ場合、その後の運用で必ずどこかに無理が生じます。Webサイトをビジネスの成長に貢献させるツールとして捉えるならば、表面的なデザインや知名度、SEOなどに惑わされずに、運用フェーズを第一に考える必要があるのです。

そこでまず最初に理解しておきたいのが、テンプレート型とフリースタイル型の違いです。

WordPressテーマには、主に二つの大分類があります。テンプレート型とフリースタイル型の二種類です。正式な分類ではありませんが、比較が分かりやすのでこの分類を使用しています。

テンプレート型のテーマは、サイト全体や特定のページ（トップページなど）に、あらかじめパーツが指定されており、コンテンツを当てはめるだけで、穴埋め感覚でサイトを構築できます。パーツの配置順の入れ替えが可能かどうかは、テーマによって異なります。通常の投稿や固定ページは、ブロックエディタ（通称Gutenberg）で自由にレイアウトを組めることが多いです。TCDやOLTANA、Emanon Businessなどがテンプレート型のテーマに該当します。

これらのテーマは、専門のデザイナーが設計した美しいデザインや、ユーザー体験（UX）、コンバージョン導線を考慮したレイアウトが、最初から組み込まれています。デザインに自信がないチームでも、プロフェッショナルなサイトを簡単に構築できます。コンテンツを差し替えるだけで、すぐにサイトを公開できるため、時間やコストを大幅に節約できるでしょう。

ただ、全体的にデザインやレイアウトが固定されているため、柔軟な変更はやりづらいです。テーマの設計から外れたことをしようとすると、コードを大幅に編集する必要が出てくることもあり、難易度が上がります。

フリースタイル型のテーマは、固定化されたテンプレートではなく、ブロックエディタで自由にレイアウトを組んでいきます。実現したいことをほぼノーコードで全部できる自由度と柔軟性が最大の特徴です。Emanon PremiumやSWELL、Snow Monkeyなどがフリースタイル型のテーマに該当します。

これらのテーマは、圧倒的な自由度と柔軟性が特徴です。ブロックエディタの機能を最大限に活用し、パーツを自由に組み合わせてコンテンツを作成できます。マーケターの「ここにこういう要素を入れたい」 「このデザインを試したい」 といった要望に、コードを書くことなく即座に対応可能。自由な運用と迅速なPDCAを重視する場合に向いています。

フリースタイル型のテーマは、デザインやレイアウトの制約がほとんどないため、思い描いた通りのWebサイトを作れますが、テンプレート型のような手軽さはありません。初期の学習コストは比較的高いです。また、ゼロから組み上げるには、単にブロックエディタの操作ができるだけでなく、効果的なWebサイトの定石や型についての知見が不可欠です。

テンプレート型とフリースタイル型のどちらが向いているかは、企業の組織構造や事業規模、サイトの運用スタイルによって異なります。以下は一般的なベストプラクティスで、絶対ではありませんが、参考までに。

テンプレート型のテーマは、Webサイトの目的が明確で、かつ、その目的がテーマの型から逸脱しない場合に向いています。コストと時間をかけずに高品質なサイトを迅速に立ち上げるための選択肢となるでしょう。規模で言えば、比較的小規模な事業者向けです。他部署からの複雑な要望や、頻繁な調整が少ないなら、デザインやレイアウトの制約はあまり問題になりません。

逆に、ある程度の規模で、複数の部署がサイト運営に関わる企業の場合、テンプレート型の硬直性が足枷になる可能性があるため、フリースタイル型が向いています。導入時の体制としては、WordPressに詳しい技術寄りの人間と、サイト改善などマーケティングに詳しい人間、その両方が社内にいることが望ましいでしょう。そうでない場合、外部にサイト制作やカスタマイズを依頼するのが無難です。

ちなみに、テンプレート型のテーマを利用する際は、テーマ固有の機能とデザイン、レイアウトを守り抜く姿勢が必須です。テーマの型を絶対に崩さないという強い意志を社内外に共有し、運用する必要があります。

テンプレート型の最大の利点は、既に完成された型があることです。しかし、「これも追加したい」　「これも変更したい」　といったフリースタイル型のオーダーを受け入れてしまうと、その型が崩れ、テンプレート型のテーマを使うメリットが失われます。

テンプレート型テーマでは、柔軟なカスタマイズが困難です。そのため、フリースタイル型であれば簡単に実現できるような要望であっても、コードを大幅に編集する必要が出てきます。そうなると、現場のサイト運営者のモチベーションが下がり、他部署も要望が実装されないという不平不満を抱える、という問題につながります。

テンプレート型、フリースタイル型、どちらを選ぶにしても、以下の4つの要件は必須です。

投稿や固定ページがブロックエディタに対応していることは必須です。

ブロックエディタとは、WordPress 5.0から実装された機能で、現在のWordPressのデフォルトエディタとなっています。コーディングの知識がなくても自由にページを構築できるのが特徴です。

なお、テーマ自体に多数のオリジナルブロックが含まれている必要は必ずしもありません。むしろ、テーマ本体にオリジナルブロックが内蔵されていないほうが良いです（テーマを移行すると全て無効になるため）。互換性を重視するなら、プラグインでオリジナルブロックを補完できる方が望ましいと言えるでしょう。

Webサイトは継続的な運用が重要です。

エンジニアに依存せず、自分たちで迅速にPDCAを回せる環境を構築できるかどうかが、Webサイトの成果を左右します。ノーコードで柔軟なカスタマイズができるかどうかは確認しておきたいところです。具体的には、テーマの管理画面やエディタで、色、フォント、レイアウト、要素の表示/非表示といった基本的な設定がコードを書かずに変更できるかどうか。

その他、CTA（Call to Action）や広告の表示設定、パンくずリスト、記事の関連表示など、マーケターが頻繁に調整したい機能が標準で用意されていると便利です。追加開発が不要になるため。

管理画面のデモ体験ができるかどうかは、テーマ選びにおいて非常に重要なポイントです。

管理画面のデモを試すことで、「設定項目がどこにあるのか」 「どのように変更するのか」 「変更がリアルタイムで反映されるか」 といった、実際の運用で直面するであろう使用感を事前に確認できます。各機能の設定画面を実際に見て、ノーコードでどこまでカスタマイズできるか、やりたいことが本当に実現できるかの見極めも可能です。

管理画面のデモを提供していない場合でも、お試し版のテーマを無料配布されているケースもあります。どちらもない場合は、販売者に問い合わせて、デモ環境を一時的に構築してほしいと打診しても良いかもしれません。

テーマのアップデートは、以下の3つの理由から重要です。

• セキュリティの向上
• WordPress本体やプラグインとの互換性維持
• 機能の改善とバグの修正

頻繁にアップデートが行われ、WordPressの最新動向に追随しているテーマを選ぶことで、長期にわたる安定的なサイト運用が可能になるでしょう。多くのテーマは、公式サイトに「アップデート履歴」や「リリースノート」を公開しています。このページを見れば、どれくらいの頻度で、どのような内容のアップデートが行われているか一目で分かります。1年以上更新がないテーマは避けた方が無難です。

以下の2つは、テーマ販売者は強調されることが多いですが、あまり重要ではありません。

SEO関連の機能は、あれば便利、という程度です。All in One SEO PackやYoast SEOといった高機能なプラグインを導入することで、テーマの機能に依存せず、ほとんどの要件を満たすことができるからです。そもそも、WordPress自体が、検索エンジンにインデックスされやすい構造を持っています。HTMLのセマンティック（意味）構造も適切であり、特別な設定をしなくても基本的なSEOは満たしています。テーマ単位でSEOに強い・弱いの議論は不毛です。

テーマとSEOプラグインの両方がメタタグの設定機能を持っている場合、どちらの設定が優先されるのかが曖昧になり、意図しない設定でインデックスされる可能性があります。テーマ本体かプラグインか、どちらの機能を使うかは事前に要件等です。

ページの表示速度は、画像のファイルサイズやプラグインの数、サーバーの性能など、いくつもの要素の組み合わせで決まります。テーマはその一部でしかありません。もちろんテーマ自体に高速化設定機能が内蔵されていればそれはそれで便利ですが、キャッシュ系プラグインや画像最適化プラグインで補完は容易です。

さらに言えば、PageSpeed Insightsのスコアを上げることに大した意味はありません。ビジネスはスピードスコアを上げるためのゲームではないからです。「スコア100点を記録」 と大偉業のように謳うテーマは多いですが、あのツールで計測されるスコアは、あくまで診断ツールが提示する一つの指標にすぎません。真に受けず軽く受け流すのが良いでしょう。

最後に、企業サイトの構築におすすめのWordPressテーマを4つご紹介します。

TCDシリーズ115作品目のAIDER（エイダー）。2025年リリースと、比較的新しいWordPressテーマです。BtoB向けの税理士や社労士、会計士向けというコンセプトで作られていますが、それら以外の業種でも問題なく使えます。視認性が高い左右分割スプリットデザインのファーストビュー、フラットで癖の少ないレイアウト、サービスや事例といったカスタム投稿タイプなど、TCDテーマの中でも、企業のビジネスサイトとの相性は非常に高いです。

トップページの構築や各種カスタマイズ、設定は、TCDテーマオプションから行います。標準的なWordPressテーマのワークフローとは異なるTCD特有の仕様なので、最初は戸惑うかもしれませんが、設定自体は直観的で簡単です。

種類	テンプレート型
料金	40,590円（税込）
サポート	購入者専用マニュアル メールサポート
動作環境	WordPress：6.x以上 サーバー環境：PHP8.1以上
ライセンス	スプリットライセンス ※自己所有サイトに限り、複数サイトで使い回しOK。
LP作成機能	3パターンのテンプレート＆自由形式
CTA機能	フッター共通CTA スマホ用固定フッターCTA バナー型CTA ヘッダーバーCTA
カスタム投稿タイプ	お知らせ サービス お客様の声
テーマの特徴	・TCD特有の洗練されたデザイン ・企業のビジネスサイトに適したコンテンツ構造 ・TCDテーマオプションによる簡単構築
販売会社	株式会社デザインプラス
販売URL	https://tcd-theme.com/tcd115
デモサイト	https://demo.tcd-theme.com/tcd115/
情報確認・更新日	2025年09月20日

Emanon Business（エマノン ビジネス）は、株式会社イノ・コードが販売するビジネスサイト専用WordPressテーマです。フロントページの構成パーツが固定されており、自由度は低いですが、画像とテキストを型に当てはめるだけで標準的な企業サイトを素早く構築できます。デザインはいかにもザ・ビジネスという感じで、華やかさやトレンド感はありませんが、無駄を省いたシンプルさはBtoB系企業に特にマッチしていると言えるでしょう。

見込み客の検討段階に応じた4種類のCTA（Call To Action）や2種類のLP（セールス、リード獲得）作成機能など、BtoBサイトに必要な機能的要件も満たしています。比較的小規模の、単一商材を扱うBtoB企業におすすめです。

種類	テンプレート型
料金	12,800円（税込）
サポート	設定マニュアル 承認制のユーザーサポート
動作環境	WordPress：6.8以上 サーバー環境：PHP7.4以上
ライセンス	GPL100%
LP作成機能	セールス用（1種類のみ作成可） リード獲得用（無制限）
CTA機能	ページ用CTA フッターCTA PopUpCTA FloatingCTA
カスタム投稿タイプ	1種類のみ任意のカスタム投稿を作成可
テーマの特徴	ビジネスサイトに特化した設計思想 パズル感覚のフロントページ作成 CTAやLPなど充実したWeb集客 / リード獲得機能
販売会社	株式会社イノ・コード
販売URL	https://wp-emanon.jp/themes/theme-emanon-business/
デモサイト	https://wp-emanon.jp/emanon-business/demo01/
情報確認・更新日	2025年09月20日

Emanon Premium（エマノン プレミアム）とは、株式会社イノ・コードが提供するWordPressテーマ「Emanon®」　シリーズの最上位モデルです。無制限に作れるCTA、6種類のカスタム投稿タイプ（ニュース、資料請求、商品紹介、セールス、セミナー、求人）など、企業のビジネスサイトに必要なWeb集客 / リード獲得のための機能が高いレベルで実装されています。

テーマと一緒に納品されるブロックエディタ拡張プラグイン「Emanon Premium Blocks」 をインストールして有効化すると、40種類以上のオリジナルブロックが使用可能。WordPress本体のブロックも性能が強化されるため、ブロックエディタの使い勝手は抜群です。ほぼノーコードで自由にページを組めます。また、WordPress標準機能のテーマカスタマイザーから、デザインや配色も細かくカスタマイズできます（もちろんノーコードです）。

ただ、設定項目が非常に多いため、Emanon独自の仕様への習熟が必要。学習コストは比較的高めです。

種類	フリースタイル型
料金	27,800円（税込）
サポート	設定マニュアル 承認制のユーザーサポート
動作環境	WordPress：6.8以上 サーバー環境：PHP7.4以上
ライセンス	GPL100%
LP作成機能	固有のテンプレートは無し（固定ページで自由に構築）
CTA機能	ページ下部CTA、追従型CTA、メルマガ登録CTAなど無制限に作成可能
カスタム投稿タイプ	ニュース / セミナー / 資料請求 / セールス / 商品紹介 / 求人情報
テーマの特徴	・ビジネスサイト構築に最適なWeb集客 / リード獲得機能 ・高機能ブロックエディタ拡張プラグイン ・HTML・CSS不要のノーコードカスタマイズ
販売会社	株式会社イノ・コード
販売URL	https://wp-emanon.jp/themes/theme-emanon-premium/
デモサイト	https://wp-emanon.jp/emanon-premium/demo01/ https://wp-emanon.jp/emanon-premium/demo02/
情報確認・更新日	2025年09月20日

OLTANA（オルタナ）は、株式会社CROOVERが販売するWordPressテーマです。「トップページ１枚で見せる」 というコンセプトに特化した、LP型のサイト構造が最大の特徴。サービス紹介や事例などが全てトップページに集約されています。Emanon Business同様、比較的小規模の、単一商材を扱うBtoB企業におすすめです。

デザイン性重視のテーマではありますが、奇抜さはなく、オーソドックスなレイアウトやUI/UXです。大抵のサイトにマッチするでしょう。デモサイトのインポート機能があるので、構築の難易度も低いです。

種類	テンプレート型
料金	19,800円（税込）
サポート	OLTANAマニュアル 相談フォーム
動作環境	WordPress：6.6以上 サーバー環境：PHP8.0以上
ライセンス	スプリットライセンス ※１テーマ１サイト。複数サイトで使い回し不可。使い放題プランというオプションあり。
LP作成機能	固定ページに専用テンプレートあり
CTA機能	スマホフッターボタン 電話番号 / お問い合わせボタン
カスタム投稿タイプ	お知らせ
テーマの特徴	・トップページ完結のLP型サイト構造 ・フォーマット固定で迷わず構築可能 ・デモサイトのインポート機能
販売会社	株式会社CROOVER
販売URL	https://oltana.style/
デモサイト	https://oltana.style/search/
情報確認・更新日	2025年09月20日

企業サイト向けのWordPressテーマ選びは、見た目や価格、知名度といった表面的な理由だけで判断してはいけません。これらの安易な選択は、その後の運用フェーズで必ず問題を引き起こします。Webサイトは作って終わりではなく、継続的に運用してこそ価値が生まれるからです。

多くの企業がテーマ選定で失敗するのは、「Webサイトが何のためにあり、どう運用されるのか」 という視点が欠けていることが主な原因です。この視点がなければ、以下のような弊害が起こります。

• スキルとテーマのミスマッチ
  WordPressに詳しい人材がいないのに多機能なテーマを選び、「宝の持ち腐れ」 状態になる。
• 組織の要望とテーマのミスマッチ
  柔軟性のないテンプレートテーマを選び、他部署からの要望に応えられず、社内の不満が高まる。

こうした失敗を避けるためには、まず「テンプレート型」 と「フリースタイル型」 という2つのテーマの特性を理解し、自社の運用体制に合ったテーマを選ぶことが重要です。

テーマの種別	メリット	デメリット
テンプレート型	美しいデザインを短時間で実現	柔軟な変更が困難
フリースタイル型	自由度が高く、要望に柔軟に対応	初期設定にやや学習コストがかかる

どちらのタイプを選ぶにせよ、以下の4つを満たしているかどうか、確認すると良いでしょう。

• ブロックエディタに対応しているか
• 極力コードをいじらずに済むか
• 管理画面を事前に体験できるか
• アップデートが頻繁に行われているか

Webサイトをビジネス成長のツールとして捉えるならば、Webサイトが何のためにあり、どう運用されるのかという本質的な問いに常に立ち返る必要があります。本記事が、そのための役に立てれば幸いです。